【キプリスのコードバン財布】独自のネーミング&公式サイトの名称と刻印を完全ガイド!

【PR】この記事には広告を含む場合があります。
オイルシェルコードバン &ルーガショルダー

高品質とリーズナブルな価格が両立するブランドとして知られるキプリス。
その中でも特に人気のあるコードバンシリーズは多くのファンを魅了してます。
しかし、キプリスのコードバン製品を手に取ろうとしている方は購入前に知っておいた方が良いことがあります。

それは、
キプリスのコードバンシリーズに用いられる独自の呼び名の理解と、コードバンシリーズ公式サイトでの表記と実際の製品の内装にある刻印に違いがあることです。

キプリスには「シラサギレザー」や「ルーガショルダー」など、他では使わない独自の呼び名があります

僕は、初めてキプリスのコードバンの内装の刻印を見た時、
「オイルシェルコードバンて何?シェルコードバンやコードバンとどう違うの?」と疑問を感じました。

キプリスのコードバンを購入予定の人、特にコードバン初心者にとって、
購入時の不安や混乱の原因になる可能性があります。

例)公式サイトと刻印の違い
例)コードバン&ルーガショルダーですが、左の公式サイトではCordovan、右も製品内装の刻印はOil shellCordovanとなっています。

キプリスのコードバンシリーズは顔料染め(エイジングしない塗料染めのこと)もあり、
エイジングを期待してコードバンを購入したけど、まったくエイジングしないなどの事例が発生するかもしれません。

そこで、
コードバンシリーズでキプリス独自の呼び方をする皮革を解説し、製品外装のコードバンの公式サイト表記と内装の名称を徹底比較した完全ガイドを作りました

この記事を読むと、キプリスのコードバンを選ぶ際の疑問や不安を取り除くことができ、
購入後の満足感を高めるための知識を得ることができます。

この記事があなたが求めるキプリスのコードバンにたどり着くお手伝いになれば、大変嬉しく思います。

公式サイトでキプリスのコードバンを見てみる

目次

キプリスのコードバンシリーズ独自のネーミングについて

キプリス直営店のカウンター前
キプリス直営店のメイン展示品

キプリスのコードバンシリーズに使われている独自のネーミングについて解説します。

なお、
キプリスのコードバンシリーズとキプリスについては、過去記事に詳しく書いてますので、
ご覧ください。

キプリスの過去記事を見てみる

本題に入りますが、
キプリスは一般では使われない、又は一部を変更したキプリス独自のネーミングを使っていることがあります。

この記事ではコードバンシリーズに使われている名称だけを解説しますが、
できる限り具体的にわかりやすくまとめましたので参考にしてください。

コードバンシリーズで使われるキプリスのネーミングの革について

キプリスのコードバンシリーズで使われるキプリス独自のネーミングの革は主に4つあります。

コードバンシリーズで使われるキプリス独自の4ネーミング
  • 水染めコードバン
  • ルーガショルダー
  • シラサギレザー
  • ヴァケッタレザー

以下に上記4つのネーミングを解説します。

「水染めコードバン」というネーミングについて

「水染めコードバン」というネーミングについては、キプリスだけでなく他ブランド、サイト等でも良く見かける上、
日本で唯一のコードバン専門染色会社のレーデルオガワが関係していますので、
特に詳しく解説します。

キプリスだけではなくアニリン染めのコードバンを呼ぶときに、頻繁に「水染めコードバン」と呼ばれることがありますが、
この「水染め」という言葉は、日本で唯一のコードバン専門染色会社レーデルオガワ創業者の小川三郎さんが命名した言葉です。

レーデルオガワ創業者 小川三郎さん
レーデルオガワ創業者 小川三郎さん(レーデルオガワHPより引用)

小川さんは「アニリン染め」という、コードバン本来のツヤを極限まで活かした染色方法を研究開発し、確立させた人で、日本のコードバン製品に多大な功績を残された人です。

小川さんについては別の記事で詳しくお伝えしていますのでご覧ください。
レーデルオガワ創業者小川三郎さんとは?

では、なぜ小川さんがアニリン染めに「水染め」という名称をつけたのかですが、

小川さんがアニリン染めに「水染め」という名称をつけた理由

染色方法として厳密に分類すると水染めコードバンという名前はオイルコードバンに分類されるが、
国内で多く流通しているレーデルオガワのアニリン染めを、加工方法と質感の違うオイルコードバンと分けて、わかりやすく分類するためにアニリン染めを「水染めコードバン」という名称で呼ぶようにした

ですので、正確には染色方法としての「水染め」と「アニリン染め」は別物です。

本当の「水染め」はホーウィン社やレーデルオガワのオイルコードバンのような色止めなどがほとんどされていない状態の革を指し、桶(オケ)やタイコに染料を入れ、ジャブジャブと染色してからグレージング※で仕上げます。

※グレージングとは、コードバンに圧をかけて本来のツヤを出す加工のことです。

新喜皮革の工場で見学したグレージング加工

国内に流通しているコードバン製品の多くを染色しているレーデルオガワでは、
職人がオケを使って脂を入れ、手作業で表側だけを染める「丘染」という方法で染めます。
裏側にはほとんど染料が入らないように染色してからグレージングで仕上げます。
これをアニリン染めといい、キプリスや革小物サイトで頻繁に使われる「水染め」のことです。

この情報はレーデルオガワの専務で小川三郎さんのお孫さんのHIDEKIさんから直接伺ったお話です。

レーデルオガワのHIDEKIさん
レーデルオガワのHIDEKIさん(僕のとなりのネービー色のシャツの方)とHIDEYAさん(掲載許可はいただいてます)

キプリスが言う水染めコードバン(アニリン染めを指す)は、新喜皮革での鞣し作業の工程でオイルを加えますし(鞣しに必要最低限のオイルのみを加える)、
鞣しが完成したクラスト(鞣し加工済みのコードバン原皮のこと)は染色会社のレーデルオガワに送られ、
さらに「脂入れ」(あぶらいれ)を行います

新喜皮革から納品されたコードバンのクラストをもつHIDEKIさん
新喜皮革から納品されたコードバンのクラストをもつHIDEKIさん

#4 コードバンのすべてが解る動画(加油と伸ばし)より引用

キプリスや他のサイトで呼ばれる水染めコードバン(アニリン染め)とオイルコードバン※は、
脂入れの回数や脂の量と仕上げ方の工程、染色の違い
があります。
オイルコードバンはグレージング前に再度脂を入れたあと乾燥させてからグレージングを行いますので、
アニリン染めよりも脂分が多くなり、手触りや固さがソフトになります。

レーデルオガワのオイルコードバンは主に靴用で、リーガルに採用されています

このようにアニリン染めもオイルコードバンのどちらも脂を入れて加工しているので、
厳密にいうとアニリン染めコードバンとオイルコードバンは、どちらもオイルコードバンになります


しかし、脂を入れる回数やタイミングでコードバンの仕上がりが大きく変わるので、小川さんがわかりやすく分けるためにアニリン染めのコードバンに「水染めコードバン」と言う名前をつけたというわけです

オールコードバン層のメガネ
クラストと呼ばれる新喜皮革で鞣しが終わったコードバン原皮(2023年新喜皮革にて撮影)

上の写真が新喜皮革から出荷されるクラストと呼ばれるコードバンの原皮。

これを下の写真のようにレーデルオガワでオケで脂入れを行います。

レーデルオガワのホームページを見てみる


コードバンシリーズの内装で採用されている独自にネーミングされた皮革について

コードバンシリーズの内装で採用されている独自にネーミングされた皮革について以下に解説していきます。

ルーガショルダー

キプリスでの呼び名一般的な呼び名
ルーガショルダールガトショルダー、ルガトー、ルーガルガートルガード

ルーガショルダーは、ベルギーのタンリー・マズール社がフランス産の高級な牛革の首の部分を鞣した「革の宝石」と呼ばれる、自然のトラ模様の美しさが特徴的な牛革です。

ルーガショルダーの美しさとツヤ感はコードバンマニアの僕でも惚れてしまいました


購入時点で素晴らしいツヤがありますが、タンニン鞣し加工されていますのでさらに独特のエイジングをします。

ルーガショルダーの詳細は過去記事をご覧ください。
ルーガショルダーの解説記事を見てみる

シラサギレザー

キプリスでの呼び名一般的な呼び名
シラサギレザー姫路レザー

キプリスのシラサギレザーは一般には姫路レザーと呼ばれており、名前が違うだけで同一の革です。
水墨画のようなアンティーク加工の絵模様が美しい兵庫県姫路の鞣し会社がコンビ鞣し(タンニン鞣し+クロム鞣し)で製造した牛革です。エイジングはかなりゆっくりです。

非常に美しいにもかかわらずリーズナブルな牛革で、
キプリスの1番の売れ筋です

シラサギレザーの詳細は過去記事をご覧ください。
シラサギレザーの解説記事を見てみる

ヴァケッタレザー

キプリスでの呼び名一般的な呼び名
ヴァケッタレザーバケッタレザー

ヴァケッタレザーは、イタリアのConceria 800 S.P.A(コンツェリア・オットチェント・エスピーエーと読む)社が製作した、非常に手間暇をかけた、伝統的なバケッタ製法で鞣された革で、
美しいシボとエイジングが最も早いことが特徴の高級牛革です。

僕的にはキプリスのコードバンシリーズのラインナップで
一番のおすすめです

ヴァケッタレザーの詳細は過去記事をご覧ください。
ヴァケッタレザーの解説記事を見てみる

キプリスコードバンシリーズの公式サイト表記と内装刻印の違いについて

キプリスとヴァケッタレザーの焼印
キプリスとヴァケッタレザーの焼印

購入前に知っておきたいキプリスのコードバンの表記について

公式サイトと製品内装の刻印表記について解説します

キプリスのコードバンシリーズの表記(名前)には複数の名称があり、公式サイトやコードバンの革小物の内装に焼印されていますが、同じ種類のコードバンでも表記が異なる場合があり、非常にわかりにくいのでこの項目で解説します。

キプリスにはコードバンの名称がいくつもあり、僕自身も混乱してしまいましたので徹底的に調べました

まず、キプリスのコードバンシリーズにおけるコードバンの名称は4つあります。

コードバンシリーズ4つの名称
  • コードバン
  • シェルコードバン
  • オイルシェルコードバン
  • ホーウィンシェルコードバン

染色方法が同じであるコードバンが異なる名称になっていたり、
名称が複雑になった理由は、

キプリスのコードバン製品の表記が複数ある理由

キプリス創業時のコードバンシリーズの商品名である「Oil shellCordovan」の名残りの影響で外装に使用されているコードバンが同じでもシリーズで名称が変わることがあり、コードバンの種類と名称が完全に統一されていないから

つまり、
同じ外装に新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めのコードバンを使用していても、外装のコードバンの名称は統一されておらず、シリーズにより公式サイトや内装の焼印も異なるのです。


さらに、冒頭での画像のように、同じコードバンシリーズのラインナップでも、
公式サイトの表記と内装の焼印が一致していないこともありました。
(例:コードバン&ルーガショルダー)

僕はルーガショルダーが大好きなので、特に上記の表記違いに悩みました

公式サイトと内装の焼印を徹底比較して検証してみた

公式サイトの名称と内装の焼印を徹底比較、検証してみます。
キプリスには2024年1月現在、7つのシリーズがあります。


各シリーズごとに内装の焼印は筆記体(手書き風の英字)とブロック体に変わりますが、
実物は下の写真の次の通りです。

※7つのシリーズのひとつである、
「コードバン&リンピッドカーフ」の内装には下の写真の通りコードバンに関する焼印はありません。

内装がリンピッドカーフのコードバンにはコードバンに関する焼印はない
内装がリンピッドカーフのコードバンにはコードバンに関する焼印はない

各コードバンシリーズの公式サイトの名称と内装の焼印、
実際の製品外装に使われているコードバンを表にまとめましたのでご覧ください。

スクロールできます
公式サイトの名称内装の焼印
写真
内装の表記文字製品外装に使用されている
コードバン
ホーウィンシェルコードバン ホーウィン社シェルコードバンの焼印SHELL CORDOVAN
by Horween
ホーウィン社製の
シェルコードバン
コードバン&ルーガショルダールーガショルダーの焼印Oil shellCordovan &
Ruga Shoulder
新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染め
オイルシェルコードバン&ヴァケッタレザーヴァケッタレザーの焼印Oil shellCordovan & Vacchetta Leather新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染め
コードバン&シラサギレザー  Shell Cordvan & CirasagiLeather新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染め
オイルシェルコードバン ナチュラルコレクションナチュラルコレクションの焼印GENUINE NATURAL
OIL SEHLL CORDOVAN
新喜皮革✖️レーデルオガワの無染色ナチュラルコードバン
コードバン&ベジタブルタンニンレザーベジタブルタンニンレザーの焼印ORDOVAN &
Vegetable Tanning Leather
新喜皮革の顔料染め
コードバン&リンピッドカーフコードバン&リンピッドカーフコードバンに関する
表記なし
新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染め

上の表の右端の「外装に使用されているコードバン」で色分けしたように、
実際のところ、キプリスのコードバンは4種類あることになります
(新喜皮革✖️レーデルオガワの無染色のナチュラルコードバンは他の染色されたアニリン染めとは別と考えるとして)。

キプリスの4種類のコードバン
  • ホーウィン社のシェルコードバン
  • 新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染め
  • 新喜皮革✖️レーデルオガワの無染色ナチュラルコードバン
  • 新喜皮革の塗料染め


各コードバンシリーズのラインナップを、
外装に使用されているコードバンの種類でまとめると、

ホーウィンシェルコードバン
  • ホーウィン社のシェルコードバンを使用
コードバン&ルーガショルダー
オイルシェルコードバン&ヴァケッタレザー
コードバン&シラサギレザー
コードバン&リンピッドカーフ
  • 新喜皮革が鞣し、レーデルオガワが加工、染色したコードバンを使用
オイルシェルコードバン ナチュラルコレクション(染色なし)
  • 新喜皮革が鞣し、レーデルオガワが加工した無染色のコードバンを使用
コードバン&ベジタブルタンニンレザー
  • 新喜皮革が鞣し、新喜皮革が顔料染めしたコードバンを使用

キプリスのコードバンシリーズには「shellcordovan」、「Oil shellCordovan」、「Cordovan」など複数の表記と内装の焼印があり、非常にわかりづらいのですが、このように分類することができます。

僕の考えでは、
お客様の混乱を招く可能性があるので、今からでも表記と焼印は一致する方が良いと思っています

最もリーズナブルな「コードバン&ベジタブルタンニンレザー」について

キプリスのコードバンシリーズで最もリーズナブルなラインナップがコードバン&ベジタブルタンニンレザーです。

ただし、注意してほしいのですが、
このラインナップの外装のコードバンは顔料染めですので、水染め(アニリン染め)のように時間とともに美しいエイジングはしません。

コードバン&ベジタブルタンニンレザーの外装のコードバンは顔料染めなので、リーズナブルですがエイジングしません。エイジングを期待する人は、別のラインナップの購入をおすすめします。

コードバンの魅力の大きな部分であるエイジング。
顔料染めは、キズや水に強く初めから光沢があり美しい上、ツルツルとした手触りが気持ちよいのですが、
まったくエイジングしないコードバンです。

今回、キプリスのコードバンの種類を徹底検証した理由は、
コードバンの種類によって、エイジングや用途などが変わってくるので、読者様が間違って購入して欲しくなかったからです

キプリスの公式サイトでコードバンシリーズを見てみる

Q&A

キプリスのコードバン名刺入れ
キプリスのコードバン名刺入れ
結論を言うとキプリスのコードバンのネーミングは色々あっても4種類という理解で良いですか?

はい。その通りです。

  • ホーウィン社のシェルコードバン(オイルコードバンに分類されます)
  • 新喜皮革が鞣し、レーデルオガワがアニリン染料で染めたコードバン
  • 新喜皮革が鞣し、レーデルオガワが無染色で仕上げたコードバン(ナチュラル)
  • 新喜皮革が鞣し、新喜皮革が顔料染めしたコードバン

の4つになります。

キプリスは高品質でコスパが良いのがメリットですが、キプリスのコードバンシリーズで採用しているコードバンの質はGANZOやココマイスターのコードバンと比べて劣ることはありませんか?

劣ることはありません。
コードバンは個体差がありますので、同じブランドでも若干のばらつきがありますが、
キプリスのホーウィン社のシェルコードバンも、新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めコードバンも、
他ブランドに劣ることはまったくありません。
※GANZOやココマイスターの直営店で実際に何度も確認しましたし、僕が所有する5つのGANZOのコードバンとも比較した僕の感想です。

キプリスのコードバンシリーズが高品質でコスパが良いことはわかりましたが、
価格差を抜きにして、各ブランドのコードバンシリーズを縫製、コバ処理などの仕立ての品質だけで比較して順位をつけてください。
GANZOを100として、キプリス、ココマイスターの総合的な品質評価を数字で表してください。

各ブランドの価格は考慮せず、仕立てだけを僕個人の評価でお伝えすると、

GANZOを100点としたら、

キプリス→95点

ココマイスター→98点

こんな印象です。

どのブランドもハイレベルですし、
縫製、コバ処理などの仕立てに関しては、
好みで評価が分かれます。

これは僕の評価であって、人の好みによって順位が入れ替わります

公式サイトでキプリスのコードバンを見てみる

まとめ

キプリスのコードバンシリーズ独自のネーミングと複数あるコードバンの名称や公式サイトと製品内装の刻印との相違について詳しくお伝えしました。

コードバン財布の魅力を存分に体感するには、皮革の質感、耐久性、そして独特の光沢に注目し、
自分の好みに合う一品を選ぶことが最も大切です。

このガイドを参考にして、長く愛用できるキプリスのコードバン財布を見つけていただければ幸いです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次