毎朝出かけるときに手に取るキーケース。
それが手に吸い付くような独特の質感がありながら、美しいツヤも合わせもっているシェルコードバンだと持ち主は
至福の瞬間を味わえます。
米国ホーウィン社シェルコードバンのキーケースは独特の質感や上質な作りで、持ち主に幸せな所有感をもたらします。
このシェルコードバンの魅力は、ホーウィン社や革小物ブランドの公式サイトを見ただけでは伝わりきれませんし、直営店で実物を見ても、店舗の滞在時だけでその魅力を深掘りすることは難しいでしょう。
そこで当ブログでは、僕が実際に購入して毎日欠かさず4ヶ月間使った経験をもとに、GANZO製ホーウィン社のシェルコードバンの魅力を深掘りすることにしました。
実際に使ってみて初めてその良さを実感しました
シェルコードバンのキーケースは、使い込むほどに深みを増し型崩れせずに長く使えるため、
深い愛着が湧くコードバン特有の良さがあります。
この記事では、GANZO製シェルコードバンのキーケースを実際に4ヶ月間以上使ってわかった5つの魅力を
お伝えします。
GANZO製ホーウィン社シェルコードバンのキーケースは特別の中でもさらに特別なキーケースです。
この記事を読むことで、シェルコードバンのキーケースを持つ魅力を知り、所有することで得られる
幸福感や特別感をぜひとも味わってほしいと思っています。
楽天でGANZOシェルコードバンキーケースを見てみる【GANZO】シェルコードバンキーケースの5つの魅力
シェルコードバンのキーケースが高い人気を集める理由は、独特の質感や味わい、特別感にあります。
僕自身もコードバンに興味を持ち始めた頃は「アメリカ製ホーウィンのコードバンなんて雑な鞣しに決まっている。日本の新喜皮革の鞣し、レーデルオガワの染色が世界一!」と完全に思い込んでいたのでした。
あれから3年。
僕は原皮を含めて、ホーウィン社シェルコードバンの革小物を5つも購入するほどのファンになっていました。
敷かれている原皮以外、すべてGANZO製シェルコードバンの革小物です
そして今回ご紹介するキーケースは、2024年2月ごろに購入しました。
キーケースは直接手で触れる機会が多い革小物。
手で触れることで直接的に感性で味わえることが魅力ですし、コードバンのように味わいがある革にはうってつけのアイテムです。
ですので、今回の記事でお伝えするキーケースの魅力は機能性よりも感性を中心にして書いてますので、ご理解いただけると幸いです。
コードバンをはじめ、本革のキーケースは機能性よりも感性で楽しむアイテムだと思っています
それでは、GANZO製シェルコードバンのキーケースは、なぜこれほど魅力的なのか?
その理由を5つご紹介します。
- 一見荒っぽくワイルドな外観
- 独特の質感と握り心地
- 唯一無二の特別感
- シェルコードバン特有の香り
- GANZOの丁寧な仕立てがキーケースの魅力をひきだす
1. 一見荒っぽくワイルドな外観
シェルコードバンは一見荒っぽくワイルドな外観を持っています。
新品の状態では、表面には加工前のシワやトラ、ピンホール(毛穴跡)と呼ばれる特徴が見られます。
一般的な日本人の感覚だと、それらの要素が手抜きのように見えることもあります。
しかし、自然の風合いをあえてそのまま残すことで、強い個性を持った革製品に仕上げているのが、ホーウィン社シェルコードバン。
下の画像で赤丸で囲った部分がトラと呼ばれる部分で、その左にあるブツブツがピンホールと呼ばれる毛穴跡です。
ひとつひとつの製品の個性が唯一無二。
たとえ同色であっても、見た瞬間に違いがわかるほど差があり、個性の違いが楽しめるのも大きなポイントです。
これらの特性が、シェルコードバンを求める人にとって非常に魅力的と言えます。
シェルコードバンのワイルドな外観を用いて仕立てられたキーケースは、その自然素材の魅力を最大限に活かした所有者だけのキーケースです。
さらに日々使い込むことで、所有者だけの本当に唯一無二のキーケースに育ちつづけ、
他にはない強い個性と迫力を持つ、所有者だけのキーケースへと成長していきます。
2. 独特の質感と握り心地
僕はGANZO大阪店で初めてシェルコードバンキーケースを手に取ったとき、そのしっとりした質感に驚き、惹きつけられた記憶があります。
ホーウィン社のシェルコードバンは、その荒々しさと自然な風合いが特徴です。創業以来ホーウィン社は
伝統的な製造方法を大切にしており、会社を大きくすることよりも革の品質にこだわってきました。
今もその方針に変わりはありません。
100年以上に及ぶその信念が作り出したのが、シェルコードバンの質感や美しさなどの魅力なのです。
キーケースにおいては、とくに直に何度も手で触れる機会のあるアイテムですので、手に吸い付くような質感と柔らかい握り心地が楽しめます。
荒々しさが目立つ外観を持つ一方で、質感はしっとりでやわらかさがあります。
これが他のコードバンとは違う、ホーウィン社シェルコードバンの真髄です。
シェルコードバンキーケースの魅力は、実際に見て、手に取ってみないと理解するのは難しく
画像や動画、説明だけでは伝えきれません。
質感を楽しむために、ぜひ直営店に足を運び、キーケースを実際に手に取ってその質感と柔らかさ、そしてナチュラルな美しさを感じてみてください。
3. 唯一無二の特別感
シェルコードバンキーケースの魅力の一つに、持ち主になると感じることができる唯一無二の特別感があります。
シェルコードバンキーケースは、一般的な革とは一線を画す質感と光沢などの魅力を持ち、持ち主に特別な所有感をもたらします。
言葉では表せないその質感と味わい。
この特別感は、何年にもわたって使い込むことでさらに深みを増していきます。
シェルコードバンは米国ホーウィン社によって6ヶ月〜10ヶ月かけて鞣され、日本のGANZOによって丁寧に仕立てられ、最後に持ち主によって数年の時間をもって完成品になるのです。
これがGANZO製シェルコードバンキーケーキの魅力であり、この喜びは長く使い込むことで初めて味わえる勲章のようなものです。
高騰するシェルコードバン
持つ者に特別感を与えるシェルコードバンは、世界的に良質のコードバン原皮が入手しにくい状況であることと、製造に多大な時間と労力がかかるため、市場に出回る量は限られています。
さらに革小物の輸入関税は20%もあり、昨今の円安で価格高騰に拍車がかかっています。
コードバン原皮の生産量は変わりないのですが、需要が拡大してることと、食用馬の小型化で良質のコードバン原皮の入手が難しい状況です
4. シェルコードバン特有の香り
シェルコードバンは、革製品の中でも特に独特で心地よい香りを放ちます。
この香りは革好きにはたまらない要素の一つで、ホーウィン社のシェルコードバンはその香りが豊かで独特なものがあります。
これは秘伝のオイルを多く使う加工がされているためで、心地よい香りの秘密は使用される特別なオイルの配合にあります。
下の画像のドラムには秘伝のオイルが入っていて、熱と圧力で染み込ませます。
そして最後に人の手でもう一度、直接オイルを塗る作業を行います。
この作業を「スミアリング」または「カレー塗り」といい、この作業を行うことで美しいエイジングや質感があがります。
現社長アーノルド・スキップ・ホーウィンさんによると秘伝のオイルは牛脂、魚油、パラフィン、蜜蝋などがブレンドされているとのこと。
これらのオイルの配合比率は企業秘密ですが、このオイルと二つの工程から生まれる香りは他のどの革製品とも異なるもので、多くの革好きの心を掴んで離しません。
箱から出しただけで感じるくらい豊かな香りです
この香りがもたらす心地よさはシェルコードバンの価値をさらに引き立てます。
ただ、この心地よい香りはもキーケースなど日常使いが多い革小物だと、半年前後くらいから徐々に消えていきます。
香りをできる限り維持したい場合は、箱に入れたまま観賞用にするしかありません。
僕が観賞用にしている画像の長財布は1年が過ぎても、購入直後の香りを維持しています。
5. GANZOの丁寧な仕立てがシェルコードバンの魅力をひきだす
GANZOはその緻密で美しい仕立てにおいて高い評価を受けています。
特にホーウィン社シェルコードバンを使用したアイテムは、素材の持つ独特の魅力と選ばれた職人の手による丁寧な仕立てが融合することで、最高峰の味わいが生まれます。
シェルコードバンは国産コードバンよりもやわらかいため縫製が非常に難しく、一部の職人さんだけが仕立てることができます
GANZOのなかでも一部の職人さんだけが可能なシェルコードバンの縫製は、一つ一つの工程を丹念に行います。
とくに外装、内装ともにシェルコードバンを採用しているGANZOの「Shell Cordovan2」は、本当に仕立てが難しく困難なシリーズなのです。
シェルコードバンの持つ独特の味わいや手に吸い付くような感覚は、GANZOの高度な職人技があってこそ作り出すことができる魅力なのです。
アンティークな金色で頑丈なキーフック
GANZO製シェルコードバンキーケースの金属部分である、キーフックに使用されているのは真鍮(シンチュウ)です。
真鍮は銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金で、アンティークな味わいのある金色で落ち着いた輝きを持ち、その強度としなやかさが特徴です。
またメッキは一切かけられていないため、真鍮は時間が経つごとに酸化し色が変化していきます。
この経年変化によって、真鍮のキーフック部分はさらにアンティークな味わいのある黄金色に変わっていくのです。
GANZO製のシェルコードバンキーケースは真鍮が採用されていることで、使い込むほどにさらにアンティークな
経年変化を楽しむことができることも大きな魅力のひとつです。
頑丈で美しい真鍮のキーフックが、このキーケースの実用性とデザイン性の両方の魅力をさらにアップさせました。
まさに一生もののアイテムとして愛用することができるのです。
シェルコードバンと真鍮の組み合わせを採用したGANZOデザイナーさんのセンスには、脱帽せざるを得ません
シェルコードバンキーケースの手入れ方法
最も重要なお手入れ方法とは?
最も重要なお手入れ方法は毎日直接手で触れ、握ってあげることです。
人の手からでる脂や触れることによる物理的な刺激で、味わいのあるエイジングが進むのです。
革は人の手で愛情を持って使ってあげることがもっとも重要なケアであり、お手入れということです
もともとホーウィン社のシェルコードバンは、非常に豊富にオイルが含まれているため、基本的には購入後約1年間は特別なクリームやワックスを使用する必要はありません。
購入後2年くらいまでは毎日手で触れてあげ、時々柔らかい布で乾拭きするだけで十分です。
これらを定期的に行うことで、革の表面にあるほこりや汚れを取り除き、美しい光沢を維持できます。
僕は所有するコードバンはすべて定期的に手でさすってあげることを実行しています
手の脂や自然な物理的な刺激が革を潤わせ、光沢を引き出しますので、もっとも重要なお手入れは毎日触れてあげることです。
乾燥を感じるようになったらコードバン専用のクリームやワックスを塗る
毎日手で触れてあげてても、1年〜2年で脂切れが起こり、表面がカサつくことが起こり始めます。
その場合は各ブランドからでているコードバン専用のクリームやワックスを塗るだけです。
ただし、できる限りコードバン専用のものを使ってください。革小物のケア用クリームには水分を多く含むものもあります。
昔は知識がなく、ニベアや医療用の白色ワセリンを何度か塗ったことがありますが、おすすめしません
それらを多量に塗るとシェルコードバンや国産コードバンのツヤが消えてしまう可能性があります。
水分を多く含むクリームの過剰な使用は、革の表面が湿ったような状態になり、もとには戻りません。
必ず専用のクリームやワックスを使ってください。
僕が実際に使用しているおすすめのクリームとワックスは、キプリスのコードバン専用クリームとレーデルオガワのコードバン・ケアワックスです。
僕は実証実験するためにどちらも使ってますが、どちらかひとつで十分です。
シェルコードバンキーケースのデメリット
革好きにとって魅力いっぱいのシェルコードバンのキーケースですが、デメリットも存在します。
- コードバンの中で最も高額
- 水とキズに弱い
- 電子キーとの相性が悪い場合がある
- 購入直後はキーフックにサビがついてることがある
1. コードバンの中で最も高額
シェルコードバンキーケースの最大のデメリットは、その高額な価格です。
もともと高額といわれているコードバンですが、国産コードバンキーケースでも2万円〜3万円程度の価格です。
しかし、シェルコードバン製だと5万円〜7万円の価格になります。
シェルコードバンのキーケースの価格は、それに見合う魅力と満足感を持ち主にもたらしますが
初めてコードバン製品を買う人には手が出にくい価格であることは間違いありません。
高額なコードバンのなかでもホーウィン社シェルコードバンは、さらに高額になっています
ですので、革小物初心者の人や初めてコードバン製品を購入する人は、まず国産コードバンの革小物を使ってみてからが良いと考えます。
国産の新喜皮革のコードバンも素晴らしい魅力を持っていますので、コードバン初心者の人は、
それを知ってからステップアップするのが良いでしょう。
2. 水とキズに弱い
シェルコードバンだけでなく、コードバン自体が非常に水に弱い皮革です。
そのため、雨の日はとくに注意が必要です。それ以外にも外出時の手洗い後に残った水にも気をつけてください。
気づかないうちに水に濡れてて、ブクに気づいた時はかなり凹みました
また、キズがつきやすくすぐに表面がキズだらけになってしまうことがあります。
とくに金属製の鍵を保存するキーケースは革小物の中でも特にキズがつきやすいアイテム。
キーケースを購入する場合は、キズは覚悟の上で購入を検討してください。
すでに僕のキーケースは4ヶ月目くらいからキズがおおくなってきていますが、まったく気にしていません
4色のうち「ナチュラル」が最も水とキズに弱い
「ナチュラル」というまったく染色していないシェルコードバンは、最も水やキズに弱いです。
逆に最もキズが目立ちにくい色は黒です
一切染色を施してないナチュラルはシェルコードバンや国産コードバンを問わず、もっともキズや水に弱いことを知った上で購入することをおすすめします。
ただ、僕はもっとも味わいがあるのもナチュラルだと思っています
色味は黒などの濃い色ほどキズや水によるブクが目立ちにくい特性があります
3. 電子キーと相性が悪い場合がある
シェルコードバンキーケースは電子キーを内装に入れた状態だと、開錠しないことがあります。
実際のところ僕が通っている24時間型のトレーニングジムでは、シェルコードバンキーケースに電子キーをいれると開錠しません。
ところが、以前実証実験のために使っていたキプリスの国産コードバンのキーケースだと問題なく解錠していました。
理由はわかりませんが、キプリスキーケースでは問題なく使えていたので、この点もデメリットと言えます。
頻繁に電子キーを使う方は、紛失リスクは高まりますが、キーケースに内蔵しないで出しっぱなしにするしか方法がありませんので、ご注意ください。
※インターホンの性能などで開く場合もあり得ます。僕が通っているジムだけかもしれませんが、念の為にお伝えしました。
購入直後はキーフックにサビがついてることがある
購入直後はキーフックにサビがついてる場合があります。
このサビは銅や銅を含む合金に発生するサビで、
緑青(ロクショウ)といい、別名青錆(アオサビ)とも呼ばれていて昭和までは毒性があるとされていましたが、
その後無毒であることが確認されています。
以下に落とし方をお伝えします。
しかし、緑青も味のうちというのが僕の考えなので、
僕は一切何もしませんでしたが、3ヶ月ですべて自然に取れてしまいました。
緑青の落とし方
柔らかい布や古着のTシャツで拭き取れます。
小さな部分は綿棒を使ってください。
ただし、強いこびりつきがある場合はホームセンターなどで金属用研磨剤、具体的にはピカールなどで拭けば、
ピカピカになります。ちなみにこのピカールは300g入りで420円くらいの価格です。
僕は何もせず、日常使いだけで自然に取れてしまいましたので、気になる人以外は放置で良いと思います
【GANZO】シェルコードバンのキーケース Q&A
シェルコードバンのブランド力が強いのは、世界的な米国の靴メーカーのオールデンがコードバンはホーウィン社シェルコードバンのみを採用しているためです。
ホーウィン社とオールデンの取引は長く、固い絆で結ばれています。
価格はホーウィン社シェルコードバンを全面に採用してますので、約18万円もします。
まとめ
GANZOが仕立てたホーウィン社シェルコードバンのキーケースは、そのワイルドな鞣しから生まれる野生味あふれる外観が魅力です。
そして、手にした瞬間から感じる独特の質感と握り心地や香りは、他の素材では味わえない特別感があります。
またGANZOならではの丁寧で緻密な仕立て、アンティークな真鍮製のキーフックが、シェルコードバン製キーケースの魅力をさらに引き立てます。
野生味あふれるシェルコードバンと丁寧で緻密なGANZOの仕立てが融合して初めて、この最高峰の味わいが出ます
最高峰の味わいを楽しめるこのキーケースは、使う人の日常に彩りを添え、長く愛用することでさらに深い味わいが増していきます。
独特の質感や機能性、美しさを兼ね備えたこのキーケースは、一生ものの逸品です。
GANZOとホーウィン社シェルコードバンが作り出したキーケースで得られる喜びを、手に取って実感していただきたいと思っています。
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